プレゼンテーション本番で「次のスライドが見えない」「原稿を忘れそうで不安」といった経験はありませんか?
そんな課題を解決するのが、PowerPointの「発表者ツール」機能です。この記事では、発表者ツールの基本的な使い方から応用テクニックまで、プレゼンテーションの質を劇的に向上させる方法を詳しく解説します。
発表者ツールとは何か

PowerPointの発表者ツールは、プレゼンテーション中に発表者だけが確認できる専用画面のことです。通常のスライドショーとは異なり、現在のスライド、次のスライド、ノート、タイマーなどが同時に表示される非常に便利な機能となっています。
発表者ツールの主な機能
発表者ツールには、以下のような機能が搭載されています。
- 現在のスライド表示:聴衆に見せているスライドを確認
- 次のスライドプレビュー:次に表示されるスライドを事前確認
- 発表者ノート表示:事前に入力したメモや原稿を確認
- 経過時間表示:発表開始からの経過時間をリアルタイム表示
- スライド一覧機能:任意のスライドに瞬時にジャンプ可能
- ペンツール機能:スライド上に直接書き込みが可能
これらの機能により、発表者は余裕を持ってプレゼンテーションを進行できるようになります。
発表者ツールが活用できるシーン
発表者ツールは様々な場面で威力を発揮します。特に、以下のようなシーンでは必須の機能といえるでしょう。
- 重要な会議での提案発表
- 大勢の聴衆を前にした講演会
- 投資家向けのIRプレゼンテーション
- 学会発表や研究報告
- 営業先でのサービス紹介
これらの場面では、聴衆の反応を見ながら柔軟に発表内容を調整する必要があり、発表者ツールの機能が大いに役立ちます。
発表者ツールの基本設定方法
発表者ツールを使用するためには、事前の設定が必要です。設定方法は使用する環境によって異なるため、それぞれのケースについて詳しく説明します。
プロジェクターや外部モニターを使用する一般的なプレゼンテーション環境では、比較的簡単に発表者ツールを利用できます。
基本的な設定手順
PowerPointで発表者ツールを有効にする基本手順は、以下の通りです。

- PowerPointファイルを開く
- 「スライドショー」タブをクリック
- 「モニター」グループ内の「発表者ツールを使用する」にチェック
- プロジェクターまたは外部モニターを接続
- スライドショーを開始
これらの手順により、外部画面にはスライドが表示され、パソコン画面には発表者ツールが表示されるようになります。
画面表示モードの設定
注意点として、発表者ツールを正しく動作させるためには、Windowsの画面表示モードを「拡張」に設定する必要があります。
- デスクトップで右クリック
- 「ディスプレイ設定」をクリック
- 「複数のディスプレイ」欄で「表示画面を拡張する」を選択
- 「適用」をクリック
この設定により、パソコン画面とプロジェクター画面で異なる内容を表示できるようになります。
トラブルシューティング
発表者ツールが正常に表示されない場合の対処法をご紹介します。
症状1:発表者ツールが表示されない
- 「発表者ツールを使用する」にチェックが入っているか確認
- 画面表示モードが「拡張」になっているか確認
- プロジェクターの接続状況を確認
症状2:プロジェクターに発表者ツールが映る
- ディスプレイの設定でメインディスプレイを変更
- PowerPointの「ディスプレイ設定」でスライドショーを表示するモニターを選択
これらの対処により、ほとんどのケースで問題を解決できます。
発表者ツールの効果的な活用法
発表者ツールの真価は、その豊富な機能を適切に活用することで発揮されます。ここでは、プレゼンテーションの質を向上させる具体的な活用方法をご紹介します。
機能を知っているだけでは意味がなく、実際の発表シーンでどのように使いこなすかが重要なポイントとなります。
ノート機能の効果的な使い方
発表者ツールの最も重要な機能の一つが「ノート表示」です。事前に準備した原稿やポイントを確認しながら発表できるため、言い忘れを防ぎ、スムーズな進行が可能になります。
発表者ツールのノート機能は下記画像の箇所から利用可能です。


ノートを記入するときは、下記のポイントに留意しましょう。
- 要点のみを箇条書きで記載 長文は読みにくいため避ける
- フォントサイズを大きく設定 発表中でも見やすくする
- 色分けを活用 重要な部分を強調表示
- 時間配分を明記 各スライドの目安時間を記載
これらの工夫により、ノート機能を最大限に活用できます。
タイマー機能で時間管理

発表者ツールには経過時間を表示するタイマー機能が搭載されています。この機能を活用することで、発表時間を適切にコントロールし、予定通りにプレゼンテーションを終了できます。
タイマー機能利用時の注意点は下記の通りです。
- 各セクションの目標時間を事前に設定
- 定期的にタイマーをチェック
- 時間が押している場合の調整方法を準備
- 質疑応答の時間も考慮した時間配分
スライド一覧機能の活用


質疑応答時や説明を詳しく求められた際に威力を発揮するのが「スライド一覧」機能です。全スライドを一覧表示し、任意のスライドに瞬時にジャンプできるため、柔軟な対応が可能になります。
この機能は特に以下のようなケースで有効です。
- 聴衆からの質問に対して関連スライドを表示
- 時間短縮のために一部スライドをスキップ
- 重要なポイントを再度説明するために戻る
よくある質問(FAQ)
Q. 発表者ツールが表示されないのですが、どうすればよいですか?
A. まず「スライドショー」タブの「発表者ツールを使用する」にチェックが入っているか確認してください。また、外部モニターまたはプロジェクターが正しく接続されているか、画面表示モードが「拡張」になっているかも確認が必要です。
Q. プロジェクターに発表者ツールの画面が映ってしまいます
A. この問題は表示するモニターの設定が逆になっていることが原因です。Windowsの場合、ディスプレイ設定でメインディスプレイを変更するか、PowerPointの「ディスプレイ設定」でスライドショーを表示するモニターを選択し直してください。
Q. 1台のパソコンだけでも発表者ツールは使えますか?
A. 使用可能です。スライドショー中に画面を右クリックして「発表者ツールを表示する」を選択すれば、1台のパソコンでも発表者ツールに切り替えることができます。ただし、聴衆には発表者ツールの画面が見えてしまうため、実際のプレゼンテーションでは外部画面との組み合わせが推奨されます。
Q. ノートの文字が小さくて見にくいのですが
A. 発表者ツール画面でノート部分の文字サイズは調整可能です。ノート表示エリアの下部にある「A-」「A+」ボタンで文字サイズを変更できます。また、事前にノート作成時のフォントサイズを大きく設定しておくことも効果的です。
Q. 発表者ツールでペンを使って書き込みができますか?
A. 可能です。発表者ツール画面の左下にあるペンアイコンをクリックすると、スライド上に直接書き込みできます。ペンの色や太さも変更でき、聴衆への説明時に重要なポイントを強調する際に便利な機能です。
Q. タイマーの表示を変更することはできますか?
A. タイマーの表示形式は発表者ツール内で変更できます。経過時間表示のほか、残り時間表示や現在時刻表示に切り替えることも可能です。発表時間が決まっている場合は、残り時間表示に設定しておくと時間管理がしやすくなります。
発表者ツールでプレゼンを成功させよう
PowerPointの発表者ツールは、プレゼンテーションの質を劇的に向上させる強力な機能です。適切な設定と効果的な活用方法を身につけることで、緊張せずに自信を持って発表できるようになります。
特に重要なポイントは以下の通りです。
- 事前の設定確認と接続テストの実施
- ノート機能を活用した発表原稿の準備
- タイマー機能による適切な時間管理
- オンライン会議での画面共有設定の注意
これらのポイントを押さえて発表者ツールを活用すれば、どのような場面でも堂々としたプレゼンテーションが可能になります。
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