ChatGPTの利用が広がるなかで、新しい広告媒体として注目を集めているのが「ChatGPT広告」です。

2026年5月には、日本を含む地域へのChatGPT広告のパイロット拡大方針が発表されました。提供が始まって間もないため、「どのような画面で設定するのか」「実際の広告はどのように表示されるのか」など、具体的な情報はまだ多くありません

本記事では、ChatGPT広告を始める際に知っておきたいポイントを、実際の管理画面とともにわかりやすく解説します。

これからChatGPT広告を試してみたいマーケターの方は、ぜひ参考にしてください。

※本記事は、2026年7月24日時点のOpenAI公式情報およびAds Manager Betaの管理画面をもとに作成しています。ChatGPT広告はベータ版のため、画面や設定項目、提供地域などが変更される可能性があります。

ChatGPT広告とは?

ChatGPT広告とは、ChatGPTの会話画面に表示される広告です。

まずは、広告の基本的な仕組みや表示形式、既存広告との違いを確認していきましょう。

ChatGPT広告の基本

ChatGPT広告は、OpenAIが提供するAds Manager Betaから作成・管理できます。

キャンペーンの配下には広告グループがあり、その中に広告を登録する仕組みです。キャンペーンでは目的や予算、配信期間などを設定し、広告グループでは広告を関連付けたい会話のテーマを設定します。

なお、ChatGPT広告はChatGPTの回答とは別の仕組みで配信されます。広告主が回答の内容を変更したり、回答内で自社の商品やサービスを優先的に紹介させたりすることはできません。

※Ads Manager Betaとは、ChatGPT広告を出稿・管理するための管理画面を指します。広告アカウントの設定から、キャンペーンの作成・配信、配信後のパフォーマンス確認までを一括で行えます。

表示形式

広告は、関連するChatGPTの回答の下に表示されます。

回答部分とは視覚的に区別され、「スポンサー」などの広告であることを示すラベルも表示されます。

▲ChatGPTの回答の下に表示された広告の例。出典:ChatGPT広告画面(2026年7月撮影)/広告主:パソコン工房【公式通販】

今回確認した画面では、ChatGPTの回答が終わった後に、横長の広告ユニットが表示されました。

費用と課金方式

課金方式は、キャンペーンの目的に応じてCPM、CPC、oCPCの3種類から選択できます。

※oCPCは、コンバージョンにつながる可能性が高いクリックへ配信を最適化する方式です。ただし、課金自体はコンバージョン単位ではなく、有効なクリック単位で発生します。

予算は、キャンペーン全体の上限額を設定する方法と、1日あたりの予算を設定する方法から選択できます。2026年7月時点のOpenAI公式ヘルプでは、日予算の最低額は1キャンペーンあたり25米ドルと案内されています。

公式ヘルプ:https://help.openai.com/en/articles/20001210-create-campaigns-for-chatgpt

※料金や最低予算は、今後変更される可能性があります。出稿時には、管理画面に表示される最新の選択肢や金額を確認してください。

Google広告・SNS広告との違い

ChatGPT広告とGoogle広告・SNS広告では、広告を届ける相手を考える際の起点が異なります。

広告媒体配信を考える主な起点
Google検索広告ユーザーが検索したキーワードや検索意図
SNS広告属性、興味関心、行動履歴、利用状況
ChatGPT広告会話の文脈、相談内容、ユーザーの意図

ChatGPT広告では、検索語句やユーザー属性とは別に、「自分に合うノートパソコンを比較したい」「旅行先のホテルや観光プランを探したい」といった会話全体を想定します。

ChatGPT広告の出稿手順

ここからは、OpenAIのAds Manager Betaを使ってChatGPT広告を出稿する流れを、実際の管理画面とあわせて解説します。

今回確認できた初回設定の流れは、以下のとおりです。

  • 事業情報を入力
  • 国・通貨・タイムゾーンを確認
  • 広告主アカウントを作成
  • 自動で作成されたキャンペーン案を確認
  • キャンペーンの目的・地域・予算を設定
  • 広告グループとコンテキストヒントを設定
  • 広告クリエイティブを編集
  • 支払い情報を設定
  • 管理画面で配信状態を確認

Ads Manager Betaはベータ版として提供されているため、画面や設定項目、操作の順番が変更される可能性があります。実際に出稿する際は、管理画面に表示される案内も確認しながら進めましょう。

※管理画面のアカウントや広告は操作手順を説明するために作成したもので、実際には配信していません。

アカウントを作成する

Ads Manager Betaへログインすると、最初に広告主となる企業の事業情報を入力する画面が表示され、次の画面で国、通貨、タイムゾーンを入力するとアカウントを作成できます。

Ads Manager Beta サインアップ:https://ads.openai.com/onboarding

国、通貨、タイムゾーンは、広告主アカウントの作成後に変更できません。請求やレポートにも影響するため、「広告主アカウントを作成」をクリックする前に、選択内容に誤りがないか確認しましょう。

広告を作成する

広告主アカウントを作成すると、登録した事業情報やWebサイトをもとに、最初のキャンペーン案が表示されます。


▲登録した事業情報をもとに、キャンペーン・広告グループ・広告の初期案が表示されます。

初期案はそのまま配信せず、各項目が実際の配信目的に合っているか確認しましょう。

また、キャンペーン欄の鉛筆マークを押すと、目的や予算などを編集できます。



続いて、広告グループ欄の鉛筆マークを押し、入札単価や遷移先URL、コンテキストヒントを設定します。

ChatGPT広告ならではの項目として「コンテキストのヒント」があります。コンテキストヒントは、広告と関連する可能性のある会話やトピックを伝えるための指標であり、検索広告の完全一致キーワードとは異なります。

コンテキストヒントは、3~5個程度がおすすめです。これを超える場合は、コンテキストヒントを増やすのではなく、広告グループを分けて管理しましょう。

次に、広告欄の鉛筆マークを押し、見出し、説明文、画像、遷移先URLを編集します。

遷移先には、会社のトップページではなく、広告で紹介する商品やサービスについて詳しく説明したページを選ぶと、クリック後の流れが自然になる場合もあります。広告の内容と関連性の高いページを設定するようにしましょう。

キャンペーンと広告の確認後は、支払いプロフィールを設定します。

支払い情報は後から設定することもできますが、請求プロフィールと支払い方法の登録が完了するまで広告は配信されません。

初回設定を終えると、Ads Manager Betaのキャンペーン一覧画面へ移動します。

▲アカウント設定が完了していない場合は、広告が配信されないことが画面上に表示されます。

支払い情報を設定していない状態でも、広告の内容は確認・編集できます。実際に配信を開始する場合は、管理画面右上の「設定を完了」から不足している設定を済ませましょう。

広告の配信が始まると、キャンペーン、広告グループ、広告ごとに実績を確認できます。

会話になじむクリエイティブの作り方

ChatGPT広告は、回答の下に表示されるため、SNS広告のように大きな画像だけで注目を集めるのではなく、会話を読んでいるユーザーが「自分に関係する情報だ」と判断できる広告を作ることが大切です。

ここでは、ChatGPT上で違和感なく表示されるクリエイティブの考え方を紹介します。

広告文のトーン

広告文は、抽象的なキャッチコピーよりも、提供する内容が具体的に伝わる表現が適しています。

たとえば、「Web集客を成功させます」という表現だけでは、何を依頼できるのかが分かりません。そのため、「名古屋の企業向けにWebサイト制作・リニューアルを支援」のように、対象者と提供内容を明確にすると、ユーザーもシステムも会話内容と広告の関連性を判断しやすくなります。

プレビューで見るポイント

広告を作成したら、まず、プレビューで広告に載せる画像と広告文をを確認しましょう。

広告に載せる画像については、広告文と関係のないイメージを選ぶのではなく、商品やサービスの内容を補足できるものを使用します。

広告文に関しては、上限まで入力していたとしても、広告にすべての文章が表示されるとは限りません。そのため、重要な情報を文章の後半に置かず、見出しや説明文の前半で広告内容が伝わるようにしましょう。

実際の操作で迷いやすかった点

今回、実際にAds Manager Betaの初期設定を進めるなかで、特に分かりにくかった点を紹介します。公式ヘルプだけでは分かりにくい実際の画面の動きもあるため、初めて出稿する方は参考にしてください。

自動で作られる初回キャンペーンの精度

広告主アカウントを作成すると、キャンペーン作成ボタンを押す前に、最初のキャンペーン案が作成されました。自動で作成されたものには、キャンペーン名や予算、広告文などがあらかじめ入力されているため、すぐに出稿できるように見えます。

しかし、任意項目は空欄になっている場合があり、そもそも自動入力された内容も実際の配信目的と一致しているとは限りません。今回確認した画面でも、コンテキストヒントは空欄になっており、遷移先には会社のトップページが設定されていました。

自動で入力された項目をそのまま使用するのではなく、目的から遷移先URLまですべての項目を一つずつ確認しましょう

コンテキストヒントは任意項目

管理画面上では、コンテキストヒントは「任意」と表示されており、自動で作成されたキャンペーン案では空欄になっていました。

未入力でも次の画面へ進むことはできますが、コンテキストヒントは、広告が関連する会話やユーザーのニーズをAds Managerへ伝えるための項目です。ChatGPT広告ならではの配信設計を行うためにも、想定する会話テーマを整理して入力することをおすすめします

配信後、確認できない情報

広告を配信しても、広告主は広告が表示されたユーザーの具体的な会話内容を確認できません。

広告主に共有されるのは、インプレッションやクリックなど、個人を特定しない集計データです。ユーザーのチャット内容、チャット履歴、メモリ、個人情報などが広告主へ共有されることはありません。

そのため、検索広告の検索語句レポートのように、ユーザーがChatGPTへ実際に入力した文章を確認しながら改善することはできません。広告グループ、コンテキストヒント、広告文、遷移先ページなどの設定を分け、それぞれの配信結果を比較しながら、反応のよい会話テーマを探していく必要があります。

ChatGPT広告に関するよくある質問

Q.キーワードターゲティングはできますか?

A. いいえ、検索広告の完全一致キーワードと同じ形式では設定できません。

広告グループではコンテキストヒントを設定できますが、これは商品やサービスが関連する会話、トピック、ユーザーニーズを伝えるための項目です。特定の言葉が使われた会話への広告表示を保証するものではありません。

Q.管理画面のプレビューと実際の表示は同じですか?

A. いいえ、同じとは限りません。

実際の表示は、端末の画面幅や配信時点のUIによって、改行位置や表示される文章量が異なる可能性があります。

実際の表示例は、前半の「表示形式」で掲載したスクリーンショットも参考にしてください。

Q.広告はChatGPTの回答内容に影響しますか?

A. いいえ、広告によってChatGPTの回答内容が変わることはありません。

広告と回答は別のシステムで処理されており、広告主が回答を変更したり、自社の商品を優先的に紹介させたりすることはできません。

Q.ベータ版で注意することはありますか?

A. はい、あります。

Ads Manager Betaは継続的に更新されており、設定画面や項目名、利用できる機能が変更される可能性があります。

出稿時には、過去の記事や画面キャプチャだけを参考にせず、現在の管理画面とOpenAI公式ヘルプをあわせて確認することが大切です。

ChatGPT広告の運用はプロに相談しよう

ChatGPT広告は提供が始まって間もない広告媒体で、管理画面や機能も今後変更される可能性があります。最新の情報を確認しながら、配信結果に応じて設定や広告クリエイティブを見直していくことが大切です。

「自社でどのように出稿すればよいか分からない」「コンテキストヒントや広告クリエイティブをどう設計すればよいか判断できない」という場合には、プロに相談することも検討しましょう。

株式会社フリースタイルエンターテイメントは、ChatGPT広告をはじめとした各種Web広告の運用代行を承っております。最適な広告媒体や予算の提案から、日々の運用業務、改善施策の提案など、広告運用にまつわる業務をワンストップで提供します。

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