
Webサイトのデザイン確認やプレゼンテーション資料として、縦長の画像を印刷したい場面は意外と多いものです。しかし、そのまま印刷すると細くて見づらくなったり、文字が読めないほど小さくなってしまったりと、思うようにいかないことがありますよね。
今回は、縦長の画像を見やすく印刷するための実践的な方法を2つの観点からご紹介します。
縦長画像の印刷時に困ること
Webサイトやモバイルアプリのデザインは、縦スクロールを前提としているため、自然と縦に長い形状になります。この縦長画像をA4などの用紙に印刷しようとすると、以下のような問題が発生します。

- 縮小されすぎて文字が読めない:用紙の幅に合わせると極端に小さくなる
- 左右に大きな余白ができる:用紙の有効活用ができない
- 全体の構成が把握しにくい:デザインの流れや関係性が見えない
これらの問題を解決する方法は、2つあります。
- 1枚の紙に複数列に並べて印刷する
- 複数枚に分割して印刷する
以下、詳しく見ていきましょう。
方法1:1枚の紙に複数列に並べて印刷する
たてぷり君は、弊社で開発したWeb上で動作する無料ツールです。画像のアップロードも不要なため、機密性の高いデータでも安心して使用できます。
たてぷり君の活用
特徴:
- ブラウザ上で完結(Google Chrome推奨)
- 対応画像形式:jpg、gif、png、svg
- ドラッグ&ドロップで簡単操作
- データのアップロード不要
使用方法:
- ツールページにアクセス
- 指定エリアに画像をドラッグ&ドロップ
- レイアウト設定から「2列」または「3列」を選択
- ドラッグで個別の位置調整
- 印刷ボタンで出力

活用シーン:
- デザイン確認時の資料作成
- コーディング時のメモ取り
- PDF出力してメール送付
方法2:複数枚に分割して印刷する
縦長の画像を適切なサイズで複数枚に分けて印刷する方法です。文字や画像が読みやすいサイズを保ちながら、全体を確認できるようになります。
Adobe AcrobatでPDFを印刷する場合
手順:
- PDFファイルを開き、「ファイル」→「印刷」を選択
- 「ページサイズ処理」で「ポスター」を選択
- 「倍率」の数値を調整(プレビューを確認しながら)
- 適切な分割になったら印刷実行

ポイント:
- プレビュー画面の点線が分割ラインを示します
- 倍率を下げることで分割数を調整できます
- 「ラベル」のチェックを外すとページ番号の印刷を避けられます
Windowsペイントを使用する場合
Windows標準ソフトなので、特別なソフトが不要で手軽に利用できます。
手順:
- ペイントで画像を開く(ドラッグ&ドロップまたは「ファイルから貼り付け」)
- 「ファイル」→「印刷」→「ページ設定」を選択
- 印刷の向きを「縦」に設定
- 中央揃えの「水平方向」にチェック
- 拡大縮小で「合わせる」を選び、用紙数を調整
- プレビューで確認後、印刷実行


ポイント:
- 用紙数の数値を増やすほど、1枚あたりの画像サイズが大きくなります
- プレビュー機能で仕上がりを事前確認できます
Microsoft Excelを使用する場合
多くの環境で利用でき、細かい調整も可能な方法です。
手順:
- Excelを開き、「挿入」→「図」→「画像」で画像を挿入
- 画像全体を含むセル範囲を選択
- 「ページレイアウト」→「印刷範囲」→「印刷範囲の設定」
- 「ファイル」→「印刷」→「拡大縮小なし」→「拡大縮小オプション」
- 拡大縮小率を調整してページ数を決定
- ページ設定で「水平」中央揃えを設定




ポイント:
- セルのサイズ調整で印刷範囲を微調整できます
- 水平中央揃えで見栄えが良くなります
たてぷり君の活用
前述したたてぷり君は、縦長の画像を複数の用紙に分割して印刷するパターンにも対応しています。
特徴:
- ブラウザ上で完結(Google Chrome推奨)
- 対応画像形式:jpg、gif、png、svg
- ドラッグ&ドロップで簡単操作
- データのアップロード不要
使用方法:
- ツールページにアクセス
- 指定エリアに画像をドラッグ&ドロップ
- レイアウト設定から「1列」を選択
- ドラッグで個別の位置調整
- 印刷ボタンで出力

用途に応じた使い分けのコツ
縦長画像の印刷を成功させるには、何を目的として印刷するのかを明確にすることが重要です。デザイン確認の段階や用途によって、最適な印刷方法が異なります。
<画像を配置:複数枚印刷と1枚レイアウトの比較例(Before/After)>
複数枚印刷が適している場面
詳細な確認作業や修正指示を行う際には、複数枚に分割した印刷が効果的です。文字やボタンなどのUI要素を細部まで確認したい場合、適度なサイズで印刷されるため、デザインの精度をしっかりとチェックできます。
また、修正指示や注釈を書き込む予定がある場合も、十分な余白とサイズが確保されるため作業しやすくなります。さらに、ページの流れを段階的に確認したい場合には、順番に並べて全体のユーザー体験を検証することが可能です。
1枚レイアウトが適している場面
サイト全体の構成やバランスを一目で把握したい場合には、1枚に複数列で配置する方法が最適です。デザインの全体像や情報の流れ、視覚的なバランスを短時間で確認できるため、初期の方向性確認に適しています。
複数のデザイン案を比較検討する際にも、机の上に並べて見比べることができるため非常に便利です。さらに、会議やプレゼンテーションでサッと見せたい場合には、1枚で完結するため説明がスムーズに進められます。
印刷方法を使い分けて業務効率化を実現
縦長の画像を効果的に印刷するには、目的に応じて適切な方法を選ぶことが重要です。
詳細確認には複数枚印刷、全体把握には1枚レイアウトという使い分けを意識すると、より効率的なデザイン確認や資料作成が可能になります。
特にオンラインツールのたてぷり君は、手軽で高機能なため、日常的にWeb制作に携わる方には特におすすめです。ぜひ、ご自身の作業環境や目的に合った方法を試してみてください。
デジタル化が進む中でも、紙での確認には独特の利便性があります。これらの技術を活用して、より効率的なワークフローを構築していきましょう。